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Dropboxに音楽をバックアップしたいんだけど違法なの?

Dropboxで音楽をアップロードするのは、適法なのか違法なのか これについて、MYUTA事件を参考に違法とする判断を書いているブログがある。 しかし、調べてみるとDropboxで音楽をバックアップ目的で利用することについて Dropboxを運営する会社もユーザも適法っぽいことがわかった。

根拠①

MYUTA事件の判例では、音楽ファイルの取り扱いについて行為主体が誰なのかが争点となったわけだが、 MYUTAの運営会社が行為主体として認定されたのは、「音楽ファイルを変換して送信する」というのがサービスの 一貫として認定され、また、それをMYUTA運営会社からみて不特定のユーザに送信していたと判断されたからであった。

つまり、「送信する」ところまでがメインサービスとしてしていたことで行為主体と認定されていたと読むことができる。

しかし、Dropboxでは例えばスマートフォン端末向けのアプリ等では自動同期機能はユーザによって意図的に 指定することでのみ可能になっているなど、送信するというところまでがメインサービスなのではなく、 クラウド上にバックアップを上げて保存しておくことがメインサービスになっている点で、ユーザへの送信は ユーザが行為主体となっていると判断できそうだという点でMYUTA運営会社とは決定的に違うということ。

根拠②

文化審議会著作権分科会著作物等の適切な保護と利用・流通に関する小委員会クラウドサービス等と著作権に関する報告書の19ページ整備制度の必要性の第一段落において

以上のように、タイプ2の枠内で行われる利用行為については,基本的には,利用行為主体は利用者であり, 当該利用者が行う著作物の複製行為は,私的使用目的の複製(第30条第1項)であると整理することができ, 権利者の許諾を得ることは特段不要であるとの意見で一致した。

と書かれており、文中のタイプ2とは、Dropboxのような個人がクラウド上にファイルをアップロードして個人が受信するサービスのことである。

Dropboxへアップロードする行為は技術的保護のない場合(例えば流通している多くのCDなど)を複製するのと同じ私的使用目的の複製と認定されそうだということ。

※一方で、同報告書では、

ただし,個々のサービスにおける利用行為主体の判断を含め, 私的使用目的の複製と判断されるか否かについては,当該サービスに含まれる全ての機能及び提供態様等を全体としてみた上で, 個別の事案ごとの事実認定に基づいて総合的に判断されるものと解される

としており必ずしも私的使用目的の複製認定されるか、また行為主体がユーザー側にあると判断されるかは、司法の判断次第であることを注意したい。

まとめ

少なくともMYUTA事件について言及している各所のブログ等について言えば、MYUTA事件で違法とされたのはMYUTA運営会社の行為についてでありユーザーについて言及しているわけではないということ。

また、Dropbox社が日本において適法なサービスなのかどうかは、根拠①からおそらく適法そうだということ。

Dropboxのユーザーは根拠②からおそらく適法そうだということ。

ただし、根拠②で引用した報告書には、こういったことも書かれていた

なお,タイプ2のロッカー型クラウドサービスに付加された共有機能を使って,利用者がコンテンツを個人的に 又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内を超えて共有する場合は,私的使用目的の複製とはいえず, 権利者の許諾を得ない限り著作権侵害となる

したがって、当たり前だが、Dropboxに権利者の許諾を得ない電子データをアップロードし、かつブログ等で共有リンクを公開するのは著作権侵害となる。

以上より、Dropboxに音楽をアップロードし、バックアップを取ることはおそらく大丈夫そうだということを結論とします。

最後に、自身の保身のために言わせていただきますと、結論は個人の見解であり、必ずしも正しいとは言えませんので、 利用にあたってはご自身で判断なさってください。

参考文献